アラバスタ王国は、ワンピースの中でも特に深い歴史と多くの秘密をかかえた国です。4000年という気の遠くなるような時間を歩んだこの国には、王家だけが知る真実や、古代兵器プルトンへつながる手がかりがしずかに残されています。さらに、ビビと麦わらの一味が交わした“仲間の印”は、国の未来と人びとの心をつなぐ大切なしるしでした。本記事では、巨人族が関わったポーネグリフやリリィ女王の決断、そしてビビがつないだ信じる力まで、アラバスタにかくされた謎をていねいにひもといていきます。
「ワンピースアラバスタと巨人族が残した“ポーネグリフ2つ”の真実」
アラバスタ王国には、世界でもめずらしい 2つのポーネグリフ が残されています。ひとつは歴史をしるす“文章の石”、もうひとつは古代兵器プルトンへつづく“道しるべの石”です。この2つが同じ国にあるという事実は、アラバスタが空白の100年より前から、特別なしめいを持つ国だった事をしめしています。
また、この石の運搬や刻印には、巨大な石をあつかえる 巨人族の力 がかかわっていた可能性が高いと考えられます。作中でポーネグリフは“すさまじい硬さで、運ぶだけでもひと苦労”と説明されるため、当時の人びとだけでは動かせなかったはずです。古くから巨人族が世界のあらゆる地で文明づくりに協力してきた事を考えると、アラバスタにも彼らのあしあとが残っていてもふしぎではありません。
さらに、2つの石が王家の地下へわざわざかくされていた事から、アラバスタ王家は 4000年ちかい歴史の中で、石を守る使命と責任を受けついでいた と考えられます。ビビの一族が代々その約束を破らなかった事こそ、この国が“裏切らない王国”とよばれる理由のひとつなのでしょう。
アラバスタの2つのポーネグリフは、ただの石ではありません。巨人族の支えと王家の覚悟が重なり、世界の真実へつながる手がかりとして今なお静かに語りつづけているのです。
「ワンピースアラバスタ王国に刻まれた4000年の歴史とリリィ女王の影」
アラバスタ王国は、作中でもとくに長い 4000年の歴史 を持つ国として語られています。その歩みは砂漠のきびしい自然とともに進み、王家の人びとは民を守るために文化や知識を積み重ねてきました。この長い時間の中で、アラバスタ王家は“世界の真実を守る立場”へと成長し、のちにポーネグリフを受けつぐ役めをになう事になります。
そして、この歴史の根元には、かつてマリージョアから姿を消した リリィ女王 の存在があります。彼女は20の王国が世界政府を作った時代に、アラバスタだけが聖地への移住をことわった理由を作った人物でもあります。リリィ女王は“国を空にせず、自分の民と地をまもる”という選択をし、その決断がアラバスタの未来へ大きな影を落としました。
さらに、彼女がどこへ行き、何を守りたかったのかは現在でもあいまいなままです。ただ、リリィ女王がのこした“手紙”や“決断”が、王家がポーネグリフを守りつづけた背景とつながっている事はほぼまちがいありません。
アラバスタの4000年という長い歴史には、過去の王たちの覚悟だけでなく、リリィ女王という伝説に近い人物の意志がかくされているのです。
「ワンピースアラバスタで交わされた“仲間の印”と古代兵器の深い繋がり」
アラバスタ編の終わりに、ビビとルフィたちがかわした “仲間の印” は、ただの友情のあかしではありません。王国をすくおうとしたビビが、世界政府の目を気にせず自分の心をつらぬいた事で生まれた、特別な約束でした。右手にしるされた×マークは、国と仲間のどちらも大切にしたいというビビの思いをしめし、麦わらの一味もその気持ちをうけとって静かに手を上げました。この場面はアラバスタという長い歴史の国が、ひとつの未来へ向かうきっかけにもなっています。
一方で、この国の地下には 古代兵器プルトン に関する手がかりをしるしたポーネグリフがひそんでいました。ビビが知らなかっただけで、アラバスタ王家は何世代にもわたり、この危険な真実を守りぬいてきたのです。もし王家のだれかが力を乱用していたら、国は争いにまきこまれていたかもしれません。ビビが仲間を信じ、自分の国をまもる選択をした事は、王家が古代兵器を悪用しなかった姿勢ともつながっています。
“仲間の印”は、ただ感動をよぶだけの合図ではありません。アラバスタが何百年も心に刻んできた責任を、ビビという一人の王女が未来へつないだ証でもあるのです。
まとめ
アラバスタ王国の歴史は、ただ古いだけではなく、世界そのものの秘密にふれる重要な意味を持っています。巨人族が残したとされる2つのポーネグリフ、リリィ女王が選んだ国の姿、そしてビビが示した仲間を信じる心。それぞれが別々の出来事に見えて、実は“争いではなく守る道を選ぶ”という一つの考えへつながっています。アラバスタは古代兵器の鍵を持ちながらも、それを力としてではなく、未来をみすえるための責任として受けついできました。その思いこそが、この国の強さを作っているのでしょう。

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