最近、信頼していた愛犬に思いがけず噛まれてしまいました。少しショックでしたが、「信じているからこそぶつかる関係」もあるのだと気づきました。ワンピースの青キジとガープ、そして黒ひげとの関係にも、そんな“信頼と裏切り”の境界が描かれています。本記事では、青キジが海軍を辞めた理由と黒ひげとの関係、そして彼を形づくる信念に迫ります。
ワンピース青キジが海軍を辞めた理由!赤犬との決闘とガープの影響
青キジが海軍を辞めた最大の理由は、赤犬(サカズキ)との壮絶な決闘です。
パンクハザード島で10日間にも及ぶ死闘の末、赤犬の「徹底的な正義」に屈し、青キジは敗北。
右足を失い義足となった彼は、その後、元帥に就任した赤犬の方針に従うことを拒みました。
二人の対立の根本には、「正義」の考え方の違いがありました。
赤犬が「悪は根絶やしにすべき」とする“徹底の正義”を掲げる一方で、青キジは「人の情を残す正義」を信じていました。
この思想の違いこそが、海軍という組織の限界を彼に悟らせたのです。
また、青キジが慕っていたのが“海軍の英雄”ガープ。
自由を重んじ、上層部の命令にすら逆らうその姿勢に、青キジは強く影響を受けていました。
赤犬が元帥となった後の海軍では、ガープのような「己の信念に従う正義」はもはや許されません。
だからこそ、青キジは海軍を去り、“自分だけの正義”を貫く道を選んだのです。
──私自身も、28年勤めた職場を早期退職した経験があります。
長年築いた関係を手放すのは勇気がいることでしたが、心のどこかで「今の環境では自分の信念が生きない」と感じていました。
この感覚は、青キジが赤犬に敗れ、ガープを心に残したまま海軍を離れた姿に重なります。
ガープの愛弟子・青キジが黒ひげに加担した理由
海軍を去った青キジが次に関わったのは、意外にも黒ひげ海賊団でした。
「ガープの愛弟子」と呼ばれた彼が、かつての恩師を人質に取った黒ひげ側に立つ──この展開は、読者に強烈な衝撃を与えました。
では、なぜ青キジは黒ひげに加担したのでしょうか。
一説には、黒ひげの動きを探る“潜入スパイ説”があります。
元海軍大将としての情報網と分析力を活かし、裏社会の動きを掴もうとしているのではないかというものです。
一方で、「青キジはもはやスパイではなく、黒ひげと同じように“自由な生き方”を選んだ」という見方もあります。
黒ひげもまた、組織を抜け、己の信念に従って動く男。
青キジが彼に惹かれたのは、思想的な共鳴があったからかもしれません。
しかし、ガープが黒ひげに捕らえられたとき、青キジの胸にはどんな思いが去来したでしょうか。
恩師を守れなかった悔しさ、それでも貫くべき信念。
「信頼していた相手に牙をむくことも、覚悟の上での選択」──それは、私が愛犬に噛まれたとき感じた“痛みの意味”にも似ています。
青キジにとっての黒ひげは、敵であり、同時にかつての自分を映す鏡のような存在なのかもしれません。
青キジのモデルと声優設定|松田優作との共通点
青キジというキャラクターには、実在の俳優・松田優作さんの影響が色濃く反映されています。
そのクールな佇まい、どこか達観したような口調、そして時折見せる人間的な優しさ。
まさに松田優作さんが演じた『探偵物語』の主人公を彷彿とさせます。
また、声優の子安武人さんも、松田優作の空気感を意識して演じていると言われています。
この独特の“間”や“静けさ”が、青キジの深みを増し、彼の「正義の冷たさと温かさ」を絶妙に表現しています。
青キジとロビン・ドフラミンゴの意外な関係
青キジの信念がよく表れているのが、ニコ・ロビンとの関係です。
ロビンがバスターコールで孤立した際、青キジは彼女を逃がしました。
「お前にはまだ、生きる資格がある」と言い残して──。
それは、ロビンの中に“まだ善がある”と信じたからこその行動でした。
さらに、パンクハザードでドフラミンゴがスモーカーを殺そうとした際、青キジは再び現れ、彼を阻止します。
この行動からも、彼がいまだに「自分なりの正義」を貫いていることが分かります。
海軍という組織を離れても、青キジの中では「正義の温度」は変わっていないのです。
まとめ:青キジが示す“自由な正義”とは
青キジ(クザン)は、海軍を辞めても「正義」を捨てたわけではありません。
むしろ、組織の外に出ることで、初めて自分の正義を貫けると悟ったのかもしれません。
黒ひげとの行動、ガープへの葛藤、ロビンへの温情──それらすべてが、彼の“自由な正義”の証です。
私もまた、愛犬に噛まれた痛みを通じて、「信頼とは、ただ従うことではなく、相手を理解する勇気」だと学びました。
青キジもきっと、同じように痛みを抱えながら、自分の信じる正義の形を探しているのでしょう。


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